宮崎から大分への旅は、海から山へと、また夏から秋への旅でした。ここ竹田では、清らかな山や川や風が、収穫間近の黄金色の田んぼや緑の木々の中で感じられます。
到着後は、歴史的な城下町である竹田の中心を散策しました。
竹田の人々は、自分たちの歴史遺産を残すためにありとあらゆる面白いアイデアを考えてきました。例えば、あるトンネルの中を歩くと、地元の著名な作曲家・滝廉太郎の『荒城の月』の音楽が流れます!他にも古い建物を様々にクリエイティブに活用しています。
私は、羽田野さんのお宅である農家に泊まります。
みなさんから、特に「家庭のボス」である6歳のカンタくんから、とっても温かくもてなしてもらいました。
今朝は羽田野さん(お父さん)が、近所を案内してくれました。
さて、Hidden Beauty・隠れた魅力へ出発する時間です。本日は水と関わりのあるもの。竹田はその鉱水で有名で、熱いものはお風呂用、冷たいものは飲む用に使われます。私たちは2つの泉を訪れ、そこから湧き出る美味しい水を頂きました。来る人の多くはボトルや、タンクまで持ってきていっぱいにしていました。
メインの目的地は白水ダム。日本のもっとも美しいダムとして知られています。
竹田はたくさんの鉱泉がありながら、歴史的にみると農業で常に水が不足し、水をめぐって戦が起こるほどでした。1938年にもとは貯水池だった所にダムは建設されたのですが、技術者はある問題に直面しました。
竹田地域は比較的柔らかな火山岩による土壌なため、コンクリートで作られたダムはすぐに地盤沈下を起こします。その代わりに、技術者たちはコンクリートよりも軽いこの地域の同じ岩を使う解決案を見出しました。そうしてダムを作り、元の川底と同じような輪郭を型取り、圧力を減らしたのです。ダムの曲線は美しいだけではなく、機能的で、落水する力を軽減もします。
白水ダムからそこまで離れてないところに、水の技術と関わりがある、明正井路(めいせいいろ)があり、もっとも日本で大きい水道橋のひとつです。
そして最後には、ヒメダルマが作られている場所にも行きました。張り子で作られた人形は竹田に特有のもので、今でもそれを作る職人はもうひと家族しかいないのです。ふつうのダルマ人形と違って、「ヒメダルマ」だから女性です。