すばらしい温泉に入って、ぐっすり眠って、二日目も続けてパンの朝食をいただいて （そう、ご飯じゃなくて、ちゃんとしたパン！ そしてジャム！）、私は浄土ヶ浜パークホテルを出発して内陸へと向かいました。国道340号を通って岩手県の田園地帯にある小さなかわいらしい町、遠野へ行く予定でした。その国道を使えば、1時間半くらいで遠野へ着くはずでした。山道を進んでいく途中、赤い文字で書かれた看板がたくさんあり、あとから考えればもっとその看板に注意を払っておくべきでした。そうすればきっと、先週の台風のせいで通行止めになっている道路まで行く必要もなく、Uターンして盛岡経由で3時間も回り道する必要もなかったはず。やれやれ。

遠野周辺には、観光に行こうと思っていた場所がいろいろあったのですが、３時間遅れになってしまったので、車でただ通り過ぎただけとなりました。田園はとても美しく、稲がまだ収穫されていない田んぼは黄金色で、すでに刈られたところにはかわいいピラミッド形の稲束がありました。

そしてようやく遠野に到着。町に向かって進む途中で、豪華な千葉家に立ち寄りました。千葉家は1840年代に建築された、茅葺き屋根が美しい江戸時代の邸宅で、非常に良く保存されている建造物です。一部は観光客に開放されており、私もちょっと見学してみました。ほかにはだれもいなくてちょっとラッキー。景色を満喫し、小さな神社の脇に腰掛け、近くを流れる小川のせせらぎだけに耳を傾けることができました。至福のひととき。

1時間くらいかけて平泉に到着、二晩滞在予定のホテル武蔵坊に着きました。受付でNHKのテレビクルーに迎えられましたが、南ルートのレイナに数日密着したあと、これから3日間私と私の行動を撮影して、このツアーのドキュメンタリーを作るのだそうです！ ドキドキ！